徒然なるままな想い書き

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Mr.Children『REFLECTION』全曲歌詞解釈・レビュー(後編)

REFLECTION{Drip}通常盤

REFLECTION{Drip}通常盤

 

tsurzur.hatenablog.com

前編に引き続き、アルバム『REFLECTION』の後編のレビューをしていきます。

 

 

12. 忘れ得ぬ人

心の岸辺で僕は今日も待ってる

「岸辺」という言い回しがまたいいですね。心自体はつかみ所のない「海」のようなものであり、ほんのたまに流れ着く、もしくは一生流れ着かない「岸辺」で「忘れ得ぬ人」の心の気持ちが自分へと流れ着くことを待っているのでしょうか。うーん、切ない。

 

13. You make me happy

その当時の恋 思い出して 浸ってるって推理したろう?

違うよ少しだけ 何も怖くなかったあの日々が恋しいだけ

音楽を聞くと当時の思い出がふと蘇ってくることはよくありますよね。この歌詞からはそれを読み取ることができますが、同時に当時と比べて今の自分は「君のおかげ」でとても幸せだということも読み取れます。思い出に浸りながらも今の幸せを感じる、クサイですね笑。

 

14. Jewelry

沈むような気持ちがある 日々の中に滲みでた出た泥水に浸かって

でもどうか あの人へと向かう想い イノセントなまま誇らしく 輝いていたいの

相手を想う曲なことは分かったのですが、この歌詞の「沈むような気持ち」の意味がよく分かりませんでした。誰か教えて―。

 

15. REM

こんな理想と違うような愛のない世界なら居たくもない 要らない要らない

この歌詞を聞いて思ったのですが、「理想の愛」は果たしてあるんでしょうか?「理想の愛」というとどうしても抽象的な考えのような気がします。実際に「具体的な愛」が先にあって、それに対して何らかの不満(具体的なものもあれば何となく感じるものもある)を感じた時に、きっと自分にとっての「理想の愛」があるんだと考えてしまうのだと思います。なので、私には「理想の愛」は「具体の愛」の逃げに感じます。実際にこの歌詞でも逃げに使っちゃってるし。

 

16. WALTZ

いや もしかしたら ここの列の方が 選ばれし人の流れか?

そんな訳ゃない 自分がよく分かってる 嘆いて 泣いて 疲れて 眠って

歌詞全体から「自分というものを見失って周りに踊らされている」というメッセージを強く感じた曲です。今回選んだ歌詞の部分では、自分でも自分を見失っていることを自覚しながらも「自分の判断基準」が「周りの判断基準」に縛られてしまっており、ただただ嘆いたり泣くしかないという精神状態を感じ取ることができます。

 

17. 進化論

変わらないことがあるとすれば 皆変わってくってことじゃないかな?

ありきたりに感じる歌詞かもしれませんが、シンプルでメッセージが端的に伝わる良い歌詞だと思います。

 

18. 幻聴

僕を手招くのは華やかな場所じゃなく

口下手で人見知りでちょっと寂しがり屋の溜息

この曲はメロディがアルバムの中でも特に好きな曲です。やっぱり自分は小林サウンドが好きなのだろうかと感じさせた一曲です。選んだ歌詞は幻聴である愛しの人のことを想ったものでしょうか、恋しさをすごく感じます。たとえ幻聴でも自分の生きる力とし、前に一歩一歩確実に進もうとする力強さを感じる曲です。

 

19. Reflection

歌詞がないので箸休め。

 

20. 遠くへと

カーブを曲がる度に 迷いをひとつ落としてく

そこからまた僕をはじめる

今までの迷いや不安を抱えた自分から離れ、遠くへ遠くへと進んだ後に新たな自分を始めたい、そんな気持ちをドライブに例えて歌っています。でも現実のこのドライブはきっと困難の連続なんでしょうね。ドライブに出ることは簡単でも、目的地が自分の思い描いた場所に着くとは限らないからです。ただ、ドライブに出ないと今までの自分からは一生抜け出せないんですけどね。

 

21. I wanna be there

I wanna be there

「アホらしい」ってもう一人の俺が言うぜ

でも聞こえないんだ今は

I wanna be there

「アンタらしいね」って 微笑んで

さみしそうに見送ってくれないか

「I wanna be there」と「新しい出会い」、「アホらしい」と「アンタらしい」という対比が新しい道を進もうとしている期待と不安を上手く表現しています。

 

22. Starting Over

「何かが終わり また何かが始まるんだ」

こうしてずっと この世界は廻ってる

「何かが終わり また何かが始まるんだ」

きっと きっと

映画「バケモノの子」の主題歌である「Starting Over」。この曲は元々「足音 ~Be Strong」の作曲時に生まれた作品で、「足音 ~Be Strong」と同じルーツの曲となっています。ミスチルがこれからの新しい道を進んでいくという強い意志を感じた歌詞です。

 

23. 未完

さぁ行こう 常識という壁を超え 描くイメージは果てなく伸びる放物線

未来へ続く扉 相変わらず僕はノックし続ける し続ける

現在行われているスタジアムツアーのタイトルにもなっている曲です。この曲もメロディが好きな曲です。未来に向けた夢が大きさと、それに向かって進んでいこうという熱いモチベーションが伝わってきます。タイトルにもあるように、自分の歩む人生というものは完成形など存在せず、常に未来に向かって進歩し続ける「未完」のものと言えるでしょう。

 

 

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以上です。前編・後編を通じて読んでいただきありがとうございました。アルバム全体の印象としては、「足音 ~Be Strong」に代表されるように「今までの自分とはサヨナラし、新たな道を進んでいこう」というメッセージを強く感じたアルバムでした。皆さんなりのレビューもあるかと思うので、参考程度に解釈で面白く感じていただければ幸いです。

 

ではでは。

 

(ちなみに他にもミスチルの歌詞レビューしてるので良ければこちらもどうぞ)

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