ミニマリストの曖昧な定義と私が考える『日常系ミニマリスト』
ミニマリストの定義
最近何かと話題になっている「ミニマリスト」。皆さんもお感じの通り、ミニマリストは使う人によって定義がバラバラです。「モノを少なくして節約しよう」「自分が必要なものだけ残して充実した生活を送ろう」など、本当にバラバラです。前々から私自身もミニマリストの定義については気になってたところはあったので、今回はミニマリストの定義や、私なりのミニマリストについて考えを述べてみたいと思います。今更感はありますが、自分が気になったので何がなんでも書きます!
ミニマリストとは?
日本語で直訳すると「最小限主義者」です。モノを少なくすることで生活が豊かになるはずだという信念を持つ人というのが元々の定義のようです。
ですが、この定義は非常に曖昧です。「モノを少なくすること→生活が豊かになる」の「→」の部分のロジックが不透明だからです。そのため、人によってこの「モノを少なくすること→生活が豊かになる」の意味合いが違っているように感じます。色々なミニマリストの考えを見てみると、おおよそ、
・モノを買う必要がなくなる→金銭的に「豊かになる」
・モノを買ったり使うことを考えなくて済む→心にゆとりができ、心が「豊かになる」
・モノに煩わされることなく、自分に必要なことだけ集中できる→自分に必要な本質的なことのみを行うことができ、「豊かになる」
の3つに分けることができるかと思います。いずれも、「モノを少なくすること→生活が豊かになる」を実現しています。どれもミニマリストの定義に則ったものであり、正解も不正解もありません。ミニマリストは「倹約だ」とか、「モノをなくすこと」だとかの意味付けで争ってもいいですが、元々が「モノを少なくすること→生活が豊かになる」なので、その「→」の意味付けで争っても仕方がないのかなと感じます。「豊かになる」というのが主観的な感覚である以上、「→」の意味は人それぞれで良いはずです。
ミニマリストの考え方
さて、ミニマリストの考え方が人それぞれと言いましたが、ここからは"私のミニマリストの考え方"を述べます。あくまで"人それぞれ"なのでご参考までに読んでみてください。
私の「モノを少なくすること→生活が豊かになる」の「→」ですが、上で挙げた3つのうちの、
・モノに煩わされることなく、自分に必要なことだけ集中できる→自分に必要な本質的なことのみを行うことができ、「豊かになる」
が私の考えです。基本的にモノが多いと、その分だけモノの管理や使用に時間をとられ、自分にとって本当に必要な時間が削がれてしまいます。ただし、モノは少なければ少ないほど良いというわけではなく、自分が不都合なく管理、使用できる範囲であれば数は気にしなくて良いと考えています。モノが多くて自分が煩わされることが問題なのです。煩わされると大切なことに集中もできなくなるし、大事な時間もなくなってしまいます。
このようにモノが多いことで煩わしさを感じてしまうという問題があるのですが、一方でモノが多いことで得られるメリットもあります。モノが多いと、そのモノの数だけ新しい経験ができることです。自分の知らないこと、体験していないことを経験できるということは非常に重要です。モノが少ないとその分新しい経験はどうしても少なくなってしまいます。
ですが、こういった「自分の知らないこと、体験していないことを経験する」は、モノを多くすること以外でも得ることができます。お手軽なのは、「旅行や新しい人と会う」です。こういったものはモノが多いという「日常」に対して、「非日常」の活動と言えます。この非日常の利点としては、非日常であるがために、その経験が非常に印象として強く残る点にあります。この点は以前のブログをご参考下さい。
モノが多いと確かに新しい経験はできますが、いつでも接することができるため、その刺激はどうしても弱くなってしまいます。そこで、新しい経験は「日常」で求めるのではなく、「非日常」で求めることによって刺激ある経験として吸収することができるはずです。
また、モノが少ないことで自分に必要な本質的なことのみを行うことができるとしましたが、一見本質的なものでなくても、実は自分にとって良いものであるということもよくあります。これまた以前のブログをご参考下さい。
ですが、これもまた「非日常」の中で模索し、本質的なものとして「日常」の中に導入していくべきだと考えます。「非日常」の中では本質的であるかどうかや、無駄なものであるかどうかは気にせず、何ごとも試してみるべきです。そうしてそこで得られたものをよく考えた後、自分が選んだ本質的で必要なものを「日常」として取り入れていくべきかと思います。上の参考ブログの内容で言いますと、「非定型業務」は何ごとも試してみて、その中での結果を「定型業務」の効率化につなげるといったところでしょうか。こういった意味では、私の中での「ミニマリスト」は、普段の「日常生活」、「定型業務」に対して適用している考えだと言えます。「日常系ミニマリスト」とでも言いましょうか。旅行などの「非日常生活」、アイデアが求められる「非定型業務」では、「ミニマリスト」にこだわり過ぎると逆に視界が狭まり、良い体験ができなくなってしまいます。逆に、日常生活でミニマリストを実践することによって、非日常生活や非定型業務に集中することができ、視界もより広げることができるようになるはずです。このように限定的に「ミニマリスト」の考え方を取り入れることで、私にとっては本当の「豊かな生活」が得られるのではないかなと思っています。私はこの考えを元に、日頃「日常生活」と「非日常生活」を頑張って過ごしています。
まとめ
以前から気になっていた「ミニマリスト」の定義と、私の中での「ミニマリスト」というものの考え方について述べてみました。「ミニマリスト」はモノを少なくすることで生活が豊かになるはずだという信念を持つ人であり、どのような観点で生活が豊かになるかは人それぞれです。なので、考え方は本当に色々とあります。私個人の考えとしては、「モノに煩わされず、自分に必要な本質的なことを行うことができるので、生活が豊かになる」になるのが私にとっての「ミニマリスト」です。
以上、ミニマリストについて書きましたが、実は私の考えは以前読んだ「エッセンシャル思考」という本の考え方とだいぶ近い考えとなっています。気になる人はチェックしてみると良いかと思います。
皆さんにとっての「ミニマリスト」はどのような定義でしょうか?定義は人それぞれだとは思いますが、あなたにとっての「モノを少なくすること→生活が豊かになる」の「→」は何でしょうか?自分なりに考えてみると面白いのかもしれません。
ではでは。