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ちゃんと記憶できてる?脳構造に倣う記憶ツールの効果的な使い方

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記憶の整理術

皆さんは、普段の記憶の整理をどのように行っているでしょうか?今回は人間の脳の構造を押さえつつ、ノートやEvernoteなどの外部記憶ツールを使った記憶の整理術を紹介します。

 

 

モノゴトの整理の鉄則

記憶の整理とは、身の回り品の整理と何ら変わりません。普段皆さんは身の回り品をどこに片付けるでしょうか?そう、大体引き出しやタンスなどでしょう。では、その引き出しやタンスはどうなっていれば整理されていると感じるでしょうか?大事なのは3点です。

 

  1. 関連付け・分類:引き出しごとにモノの種類が分かれている
  2. 引き出しやすさ:すぐにモノを取り出せる
  3. 圧縮:引き出しの中でも一つ一つのモノがコンパクト(例えば、服はそのままの状態でなく畳んだ状態)

 

この3点は、言わばモノゴトの整理の鉄則です。

 

 

記憶も同じ

記憶も同じようにモノゴトの整理の鉄則に従うべきです。記憶は基本的には脳で行っていますが、実は脳は無意識的に上の鉄則を実行しています。1は、例えば思い出の写真を見るとそのときの情景が思い浮かんできます。これは、脳が一つの情報に対して色々な情報を関連付けているからです。2は、基本的には脳は思い出すという行為によってすぐに引き出せるはずです(ど忘れすることもありますけど)。また、3は、例えば旅行や本の記憶は、旅行の主要なイベント、本では筆者の主張の要点のみをハイライトで選択的に記憶しているはずです。これは、脳が情報を圧縮し、必要な情報のみを残しているからです。

 

 

さて、脳はこの鉄則を無意識的に行ってくれていますが、最近の情報化社会では、脳の記憶力に限界を感じることが多くなってきています。このブログを書いているインターネット上では情報が無限にあるように感じますし、今書いている記事も一つの情報で、今この記事を読んでいるあなたも既に新たな情報を得ています。そこで、脳を補う記憶手段が必要となってきています。コンピュータ的に言うと、外部記憶装置が必要なのです。

 

 

この外部記憶装置は、昔までは日記やノートと言ったアナログのものでした。記憶のために紙に書き残す、そしてあとでそれを見返す、などです。もちろん、この方法も鉄則を守ることができれば全く問題ありません。しかし、最近では便利なデジタルのツールも出てきています。そこで、ここではアナログ、デジタルにあまりこだわらず、外部記憶(記憶ツール)に対して記憶の整理の鉄則を適用するためにはどうしていけばよいかを考えていきます。

 

 

 

外部記憶(記憶ツール)を2種類用意する

外部記憶を使うのは人間であり、人間はあくまで自分の脳を補う存在として外部記憶を使う必要があります。そこで、外部記憶も基本的には脳と同じ構造で考えるべきです。

 

脳の記憶構造は2つで構成されています。

 

  • 短期記憶(作業記憶):今現在の短期的で忘れやすい記憶。出し入れしやすい。
  • 長期記憶:知識や思い出など、忘れにくくなっている記憶。出し入れしにくい。

 

コンピュータ的には短期記憶はメモリ、長期記憶はハードディスクのようなものです。そこで、この脳の構造に倣い、記憶ツールも2つ用意します。

 

 

短期記憶:手軽にメモできるもの

脳の短期記憶は、忘れやすいものです。そこで、脳を補うため、短期記憶を忘れずに残しておく記憶ツールが必要となります。ここでは、情報の質はさておき、とにかく残しておくことが最優先事項です。そこで、アナログではメモ帳、デジタルではEvernoteやボイスメモのようなメモツールを使い、気になったり忘れると感じたことは直ぐにメモできるような環境を作ります。これにより、例え脳の短期記憶から情報が消されたとしても、この短期記憶用のツールによって記憶を残しておくことができます。ここでは、キレイにまとめようと考えず、とにかく書き殴るようなスタンスで残していきます。

 

 

長期記憶:整理しやすいもの

短期記憶用のツールには問題があります。それは、先に説明した整理の鉄則に従っていないことです。学校の授業で黒板のノートをただ写していて、記憶としては何も残っていないようなものです。そこで、この短期記憶用のツールで残した情報を、次のステップとして長期記憶として整理します。長期記憶用のツールはアナログではノート、デジタルでは、個人的にオススメなのが、ひとりwiki、TiddlyWiki、Googleサイト(非公開での運用)です。これらは、ページごとに階層構造が作りやすく、Dropboxやインターネットを使うことでほぼPCに依存せずどこでも使うことができます。Evernoteも良いのですが、階層構造が得意でないように感じるので、長期記憶用ツールとしては個人的にオススメはしません。

 

ひとりWiki

http://www2u.biglobe.ne.jp/~MAS/soft.html

 

TiddlyWiki

http://tiddlywiki.com/

 

Googleサイト

http://www.google.com/sites/help/intl/ja/overview.html

 

 

 

これら長期記憶用ツールを使ってくのですが、整理方法は整理の鉄則に従います。

関連付け

要はカテゴリわけですね。アナログだとカテゴリごとに分けて整理ノートを作る、デジタルだとカテゴリ、タグで分類したノートを新たに作って整理するなどです。

 

引き出しやすさ

アナログだとノートの背表紙に内容とカテゴリの2点を書き込んでおきます。デジタルでも同様に2点を書き込みます。これにより、ぱっと見で情報群がどのようなものであるかが分かり、引き出しやすくなります。また、引き出しやすさのもう一つ大事な観点として検索のしやすさがあります。アナログではカテゴリごとに分類するのが一番ですが、残念ながらタグのような2種類以上に分類することができません。一方、デジタルだとタグが使えますし、キーワードで検索もできるのでここではデジタルの方が有利です。

 

圧縮

短期記憶用のツールで残した情報を圧縮します。ポイントは2点です。

 

  • 自分が残しておきたい情報のみにすること
  • 自分が後から見ても内容を思い出せ、理解できること

 

ここがうまくいかないと、情報が雑多になり、引き出しやすさの部分が損なわれてしまいます。圧縮度合いは正直人によるので、実践しながら圧縮度合いを見極めていけば良いかと思います。

 

 

まとめ

記憶の整理術として、記憶の鉄則を紹介しつつ、具体的な方法について書いてみました。外部記憶のツールとして短期記憶と長期記憶のツールをまとめている人が多いですが、この2つのツールはきちんと2つに分けるべきです。情報を集め、まとめる、この2ステップが必要です。また、2つに分けることにより、同じ情報に2回接することにより、記憶の定着にもつながります。

 

 

これを叩き台として、自分の記憶術について考えてみてください。

 

 

ではでは。