徒然なるままな想い書き

日々の『思わぬ発見、気付き』をつれづれに。

親の環境が子を規定する?映画「ブラック・スワン」で想うこと

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映画「ブラック・スワン

今まで自分の趣味とかをあまり書いていませんでしたが、実はTSUTAYAなどで映画を借りてきて映画鑑賞することが好きです。映画って自分とは違う角度で見られたモノゴトを映し出していて、それを見ることで自分の視野が広がるので好きなんですよね。それで、今週も映画を借りてきたのですが、今回はブラック・スワンという映画を見ました。経済学の用語ではありませんよ笑。映画の内容の説明ですが、気になる方は、Wikipediaをご覧下さい。→ブラック・スワン - Wikipedia

 

この映画を見て考えたことと、最近気になっていたことが一致していたので、これを機に書いてみます。以下は多少映画の内容も含まれているのでネタバレが嫌な人はご注意下さい。

 

 

 

 

 

 

 

映画を見て考えたこと

早速内容にも触れていきますが、この映画のメインであるニナは、バレエの演劇を通じて自分の殻を破り、本人が言ったまさに「完璧」な自分を手にしていきます。この映画では、自分の「殻」とは「白鳥:純真無垢」を示し、その殻を破って「黒鳥:性、闇」を手にすることで、両方を手にした「完璧な存在」となることができたのです。

 

なぜ私が「殻」という表現をしたかと言うと、映画でも表現されているように、「白鳥」という存在であるべきだという周りからの「抑圧」によって、本人がそのキャラクタから抜け出せなくなっていたからです。そして厄介なことに、その抑圧は周囲の人々が形成する「環境」からなされているため、その環境が当たり前・馴染んでしまった状況下では、自分が抑圧されていることにすら気づかない可能性があるのです。

 

親が規定する子の環境・思考

私がこの映画を見て考えたこと、そして最近考えていたことは「親が規定する子の環境」です。映画では、ニナの母親は自分の叶えられなかったバレエの主役という夢を実現させるため、過剰なまでにニナを保護し、バレリーナへと教育していきます。

 

私が思うに、ニナ(子)にとって、母親(親)はまさに環境そのものです。母親が考える「バレリーナとはこうあるべきもの」「バレリーナになりなさい」が、ニナの理想像、思考を規定していきます。母親の考えが正しければこれは問題ありませんが、映画のように「黒鳥」が求められた場合、母親の与えた環境が足かせとなり、ニナは自分の殻(環境)からなかなか抜け出せず、とても苦しむことになります。

 

 

今までは映画の話でしたが、次は現実に目を向けてみます。子にとって、親の存在は特別です。親が子の環境を決めます。親がお金持ちであれば、子は金銭感覚が多少荒くなりますし、貧乏であれば、質素倹約の考えが身につきます。

 

私は割りと貧乏な環境下で育てられましたが、大学入学当初は皆がお金をバンバン使ったり、「バイトで頑張れば行けるという」海外旅行に対してかなりびっくりしました(世の中はこれが普通なんでしょうけど)。彼らにとっては親の財力によって成り立つ「環境」が当たり前・当然であり、それが他の人にとっても当たり前・当然のものとして接しているようにすら感じます。

 

私がバイトで行っていた「塾講師」でも同様の感想を持ちました。生徒にとって、自分たち講師が与える塾の「環境」はなかなか親が与える「環境」には勝てません。親のしつけが甘ければ、塾でもその甘さが露骨に出ることになり、それを直すことは容易ではありませんでした。学校や塾は子の環境を規定しますが、家庭環境はそれ以上に子を規定します。

 

映画、そして自分の2つの例を挙げましたが、ここから言えることは「親が子に与える環境は、子のモノの見方・思考に絶大な影響を与える」ということです。

 

自分を取り巻く環境の見直しを

私はまだ自分の子を持つのは遠い先ですが、親としては自分の与える環境が子の思考を規定することを十分に自覚する必要があります。親が自分の嫌いな食べ物を子にも食べさせなかったら、子もその食べ物を食べなくなるかもしれません。親が家でゴロゴロしてばかりだったら、子も家でゴロゴロすることが好きになるかもしれません。

 

そして、親以外にも学校、職場と、自分が属する環境についても定期的な見直しをする必要があると思います。定期的に「何かに抑制させていないか?」「無意識にバイアスを持っていないか?」と見直してみることが必要です。昔の記事でも書きましたが、無意識のバイアスはとても厄介です↓

 

まとめ

今回は映画を通じて普段考えていた「親が規定する子の環境・思考」について書いてみました。映画では最終的にはニナが自分の殻に気づき、自分の殻を破るために母親から自立することができました。子とはいずれ親の与えてきた環境に気づき、新たな環境を手にしていくということかもしれませんが、いずれにせよ、子の最初の環境はとても大事です。また、映画のように自分の置かれている環境について考え、殻を破る(新たな自分・考え方を手にする)ことも同様に大事です。

 

ブラック・スワンという映画からこのような感想を持った今日このごろでした。

 

ではでは。